セッション6: 「舞台芸術とクリエイティブ・シティ」
Session 6. Performing Arts and Cultural City
Moderator:
Benny Chia, Director, Fringe Club (Hong Kong)
Speakers:
a) Kab Soo Kim, Asia Cultural Hub City Project, Ministry of Cultures and Tourism (Korea)
b) Chiaki Soma, Director, Steep Slope Studio- Yokohama Creative City (Japan)
c) Pekka Timonen, Director, Culture for the City of Helsinki (Finland)
d) George Poussin, Chief, Section of Creative Industries for Developing, UNESCO
In this session, we will overview different cultural city projects in Asia and Europe comparing their differing roles, visions, motivations, and shaping and execution of the models. In the case of Asia, most of the cultural city projects are charged with both urban and cultural policies initiated by a city or state government, while the European Capital of Culture is perceived as a pan-European project focusing more on the cultural interchange in EU states. With this in mind, the session speakers from Asia present specific case studies of Gwangju and Yokohama, while speakers from Europe and UNESCO are invited to give comprehensive presentations on the European Capital of Culture and the UNESCO Creative City including their main characteristics, strengths and weaknesses of the past projects, and major achievements. The projects to be introduced through the session include the Asian Hub-City of Culture Project(Gwangju, Koea), the Creative City of Art and Culture(Yokohama, Japan), Culture for the City of Helsinki(Cultural Capital of Europe), and the Creativity City Project(UNESCO). Discussing and comparing each project, the participants will be able to not only exchange information on their projects but also build base for future partnership.
IETMのサテライト・ミーティング@アジアは、2005年のシンガポール、2006年の上海、2007年のソウルに続き、来年2008年3月には東京での開催が決まっている。国や状況は違えど、同じような問題意識を持った世界中の同業者にまた会えるのは、楽しみだ。(それにしても、英語苦手意識を何とかして克服したいものだ・・・)]]>ソウル出張①:KAMS ( Korea Arts Management Service) http://smacks.exblog.jp/7582820/2007-10-15T03:54:00+09:002007-10-16T04:23:54+09:002007-10-16T03:54:47+09:00smacks■アジア出張
今回は、IETMのサテライト・ミーティングでのパネルとして。
10月初旬の韓国は、これまでも数回レポートしたとおり、
- PAMS (Performing Arts Market of Seoul)
- SPAF (Seoul Performing Arts Festival)
- SI- Dance
など、フェスティバルやイベントが目白押し。
■KAMS ( Korea Arts Management Service)
今回のIETMは、
KAMS ( Korea Arts Management Service)
という、韓国の文化観光省の傘下にある、民間の財団法人が現地コーディネーターとなっている。KAMSは2年前、いくつかの組織や機能が合体することで設立された機関で、主に、
この組織のトップは、Lee Guy Seoug 氏。6年前にTIFの国際プログラムで日本に招聘した当時は、ソウル・フリンジ・フェスティバルの創設者兼ディレクターだった彼が、いまや総予算4億円の、政府直属の機関を設立し、その会長となった。まだ30代だが、32名の常勤職員を抱える組織のトップである。初めて知り合った当時から、明確なビジョンを持った努力家な人だったが、これだけの結果がついてくると、もはや政府も年配の関係者も納得せざる得ないのだろうと推察する。日本同様年功序列の韓国で、彼のような存在は、とにかく貴重だし、励みにもなる。ノ・ムヒョン大統領の時代がずいぶん文化全般に追い風にもなったようだが、とにかく現在の韓国では、少なくとも「文化政策」と呼ぶに値する、国家の意思と政策が、いくつかの具体的なプロジェクトとして実現してきているのを強く感じる。KAMSの誕生しかり、光州のアジア文化ハブシティ構想しかり。
ところで、テハンノにあるKAMSオフィスを拝見したが、ところ狭しと32名の机が並べられていた。スタッフのほとんどは20代から30代前半という。今回の出張では、何人もの国際部のスタッフやボランティア・スタッフにお世話になったが、その全員が、女の子、しかも、語学ばっちり系でした。お見事。いったい男子はどこに・・・ KAMSの32名の職員のうち、80パーセントは女性で、特に国際部は全員が女性だそうです。この業界、どこの組織のボスも「若くてかわいい語学のできる女子」が好きなのかもしれない。]]>ソウル出張4日目:SINSFOhttp://smacks.exblog.jp/3602364/2005-10-07T22:29:00+09:002005-10-10T22:37:17+09:002005-10-10T22:29:41+09:00smacks■アジア出張
今日のお題は「Role and Vision of Performing Arts Market to Encourage Artistic Creativity - Concept of Performing Arts Markets : History and Identity (ながっ!)」
こういうテーマの席に、こういうパネリストを呼ぶのは一体どういう意図があるのか? いや単なる無知のなせる技か? 主催者側のすっとんきょうなキャスティングが、幸か不幸かシンポジウムに劇的な効果を演出することとなった。
ヨーロッパからの参加者は、アヴィニオン演劇祭の前ディレクター、Bernard D'Arcier、ウィーン市立劇場の Airan Berg、筆者の崇拝するベルギーのKunsten Festival des Arts のディレクター、Frie Lrysen という、まさにヨーロッパ舞台芸術界の最先端をひた走ってきた人々。彼らにとって、作品(=プロダクト)とは自らの劇場やフェスティバルが生み出す(プロデュースする)ものであり、それを発表し、巡回させる場(=市場)はフェスティバルや劇場そのものである。売り手も買い手も、そこに集まる。そこが、芸術に関する出会いと議論の場となる。
北米、カナダからの参加者は、ケベックのCINARディレクターのAlain Pare、プロデューサーのUriel Luft。彼らは、未だに「見本市」という制度を信じてやまず、見本市の必要性と有効性を切々と説く。そして、北米のみならず、東京、ソウル、シンガポール、インドネシア、そして南アフリカなどの芸術見本市と強いネットワークを構築し、そのアドバイザー的な立場から見本市での作品の流通とプロフェッショナルの出会いを生み出そうと画策している。(実際、今回の第一回ソウル芸術見本市は、彼らの仕掛けの産物といっていい。)
夜は「テロリスト」という芝居を見る。04年に書かれ韓国の主要な戯曲賞を得た話題作。今回は脚本家自らが演出しているが、既に他の演出家による舞台も上演されたそう。古今東西の様々な革命を起こした偉人の日常を断片的に描き、彼らがその時代にはテロリストと呼ばれ、所謂テロ行為を行っていたことを、コミカルに描く作品。役者はかなりうまいと思うのだが、どうも演出がやや過剰サービスというか、小劇場系エンターテイメントというか。分りやすくしてしまう傾向。]]>ソウル出張1日目:「ジュヌン」再び in ソウルhttp://smacks.exblog.jp/3597265/2005-10-04T22:57:00+09:002005-10-09T23:35:19+09:002005-10-09T22:57:34+09:00smacks■アジア出張
照明と音響のテクニカル・スタッフといるなんて、珍しいなあ~と思いつつ久々の再会を喜ぶ。と、スタッフたちは、筆者の登場を千載一遇のチャンスとばかりさーっと何気なく消えていってしまった。やっぱり、またくどくどとダメ出ししてたんだ。。おっさん変わってないなあ。
ざっとする仕事の量は・・・
1)AAPAF(アジア舞台芸術祭連盟)の理事会
2)ソウル財団主催 SINFO (Seoul International Network Seminar of
Festival Organizers)でのパネル参加
3)ソウル芸術見本市への参加
4)ソウル舞台芸術祭(SPAF)主催 Seoul Forum への参加 http://www.spaf21.com/
5)チュニジアのファーデル・ジャイビとのミーティング(SPAFで来韓中)
セッションが始まる15分前に初めてモデレーターのDragan Klaic 氏(オランダ在住の批評家・研究家)に会うことに。本セッションのテーマは「Different Models of Co-Production and Commissionning in Asia & Europe アジア・ヨーロッパにおける共同製作とコミッションワーク」。筆者とスレイマンのほかに、シンガポールのTheatre Works (オン・ケンセン主宰の劇団)のプロデューサーTay Tong 氏、De Singel というベルギーのアートセンターのディレクター Jerry Aerts 氏、そしてオーストラリア・パースの批評家Sophie Travers 氏。いったいこれだけバックグラウンドが違うメンツの話をどうまとめるのか・・・・どきどき。モデレーターDragan氏、さすっが国際会議のプロ。独特の語り口でぐいぐいと進行していく。が、その英語がちゃんと聞き取れるか、舞台上の筆者はひたすら超必死・・・しかも一番最初の質問が私のところにくるし~~超どきどき。まるで英語力を試す面接試験のよう。。議論を戦わすというよりは、こちらが素材としてTIFの中東プログラムの成り立ちやそのモチベーション、制作のプロセス、コ・プロデューサーとしての責任とリスクの問題などを、プア~な英語で提供するのが精一杯でした。。。が、それにスレイマンが細かいニュアンスやコンテクストを流暢な(というかネイティヴの)英語でばしばし説明してくれるので、情報はきちんと立体化したようです。ほっ。1時間30分のセッションながら、質問・コメントも続出。よいセッションだったのではないでしょうか。しかしネイティヴに交じって英語を話す&理解するのって、本当にプレッシャーです。というか苦痛です。
セッションが終わって一息入れる間もなく、今度はプロジェクト・シェアリングに突入。これは今回のコロキアム参加者の希望者が、自分のプロジェクトのアイディアをプレゼンし、共同パートナーを募るための時間。筆者もTIF05で製作したパレスチナの作品「壁―占領下の物語II」をプレゼンするつもりで待機していたら、マイクが回ってくる直前になんと日本から到着した市村さんがスレイマンに連れられて会場に乱入(?)、「壁」を紹介する前に市村さんを皆さんに紹介してみたら大ウケでした。その謎のインパクトも手伝って、プレゼンの後には多くの関係者が「壁」のDVDを求めてコンタクトしてきてくれました。よかったよかった。そしてまる2日間のコロキアムも白熱の議論とともに終了して、皆さんお疲れ様でした~
その後はビール片手にスレイマン・市村会談、そして今回のコロキアム参加者たちとのディナーに参加。むしむし暑いシンガポールの夜、オープンテラスで熱い海鮮中華を堪能した。(が、隣の市村さんは今にも溶けだしてしまいそうなほど暑そうだった・・・)]]>シンガポール出張:2日目http://smacks.exblog.jp/2909706/2005-06-06T23:47:00+09:002006-09-05T01:05:08+09:002005-06-10T01:59:01+09:00smacks■アジア出張
朝9時。昨晩遅くにシンガポールに到着した弘前劇場の長谷川孝治氏が合流し、皆で会場のArt Houseへ向かう。なんとも素朴なネーミングの建物だが、実はシンガポールの旧国会議事堂。2004年にギャラリーやパフォーマンス・スペースも備える、シンガポール最新のアートセンターとして生まれ変わった。
アジア・ヨーロッパ舞台芸術コロキアムAsia Europe Contemporary Performing Arts Colloquiumは、今日と明日の2日間ぶっ通しで行われる。メインテーマは[ Critically Spealing ] 。アジア、ヨーロッパをベースに活動するアーティスト、フェスティバル・オーガナイザー、批評家、プロデューサー、劇場関係者などが一同に介し、今日の舞台芸術におけるクリエーション、コミッション、そしてプロデュースについて「批評的な」立場から議論をする2日間。プログラムの詳細や参加者リストなどはすべてIETMのページからダウンロードできます。
午前中のセッション2では世田谷パブリック・シアターのイニシアティヴで実現したコラボレーション・ワーク「グランド・ホテル・アジア Grand Hotel Asia 」に参加した演出家やプロデューサーの松井さんが登場、その制作のプロセスやヴィジョンなどが紹介された。またセッション3ではLIFT(ロンドン国際演劇祭)の新しいディレクターや韓国の現代舞踊フェスティバルModafe のディレクターなどが、キュレーションを巡る議論を展開。しかし、話が抽象的になるとちょと英語でついていくのしんどいなああ・・・でも周囲からは質問・コメントに挙手する人々続出。IETMはインフォーマルなミーティングと銘打っているだけあって、会議は極めて能動的というか互いがシェアする場として機能しているよう。
イニシアティブをとるのはシンガポール・アートフェスティバルのディレクター、ゴー・チンリーさんと、副ディレクターのアイリャンさん。シンガポールのアーツフェスティバルは、NAC (Singapore National Arts Coucil)という情報省の一部として設置された国の機関が運営している。というか、この小さな国の主要な芸術機関はほとんどNACの運営下にある。フェスティバルのスタッフたちはNACの職員であり、国家公務員的な立場でこの仕事に関わっている。ちなみに私が個人的に聞いた話だけでも、その多くの方々は政財界トップの御子息・御令嬢だったりするらしい・・・
夜は皆でインドネシア料理を食してから観劇。会場のビクトリア劇場で、シンガポールの劇団 Toy Factory Theatre Ensemble の世界初演「Spirits」という作品を観る。が・・・京劇って苦手だなああ。いわんや京劇の現代版って、本当に苦手だ。ホールのアコースティックもひどくて、耳を押さえないと聴いていられないほどの音響だった。
その後、明日から始まるアジア・ヨーロッパ舞台芸術コロキアムAsia Europe Contemporary Performing Arts Colloquium との合同レセプション。主催はIETM(Informal European Theatre Meeting) とAAPAFの共同主催である。ヨーロッパ最大の舞台芸術ネットワークIETMのサテライト・ミーティングも兼ね、アジアとヨーロッパを繋ぐ舞台芸術のダイアローグの場として今回アジアでは初めて開催されることとなったとあり、100名以上の関係者の参加が予定されている。]]>「ペ」め~!! 怒涛のソウル22時間 (後編)http://smacks.exblog.jp/1208398/2004-11-28T22:36:00+09:002005-07-26T00:02:32+09:002004-11-29T01:37:48+09:00smacks■アジア出張
今日は日曜日。せっかくならもっとゆっくりして帰国したいのだが、この週末に唯一取れた空席が朝10時のフライトで、これを逃すと月曜日まで帰れない。それもこれも、ぜ~んぶ「ペ」のせい。そう、すべて「ペ」のせいなんだ(怒)と何度も心に言い聞かせる。
朝7時にJaniceが自家用車(サムソンの超高級車!)でホテルまで迎えに来てくれる。昨日、「空港まで送らせてね」といって引かなかった彼女、そして朝4時まで飲んでいたという彼女、君のそのエネルギーとバイタリティはどっから来るんだい? 帰国子女でもないのに英語が本当にぺらぺらで、ジャーナリスムを専攻しアメリカ系企業でバリバリ働いていたという彼女。アートマネジメントに目覚めたのは最近のことらしいが、過酷な現場で生き残っていくにふさわしいそのたくましさがあればきっと大丈夫だよ…とにかくお世話になりました。
こうして、滞在時間合計22時間のソウルをあとにした。
っていうかどうすりゃいいの? 明日朝9時のフライトのチケットがない!!!
]]>アラブ・アーティスト in ソウルhttp://smacks.exblog.jp/613294/2004-10-17T18:11:00+09:002005-07-26T00:03:00+09:002004-10-19T18:14:51+09:00smacks■アジア出張
午後はSPAFとほぼ同時期に開催されているSI-DANCEことSeoul International Dance Festival からの誘いを受けてソウル・アートセンターへ。オペラハウスや劇場、美術館が集合した一大アートコンプレックスだ。韓国の若手男性振付家の作品を2つ見たが、哀しいまでにオリジナリティ、ゼロ。10年前のフォーサイスのコピーをさらにコピーしたような内容だった。ちなみにこのSI-DANCEは日本から、北村成美、黒田育世、寺田みさこが、日本の女流振付家という枠で紹介されていた。
そうこうしているうちに、最終日の公演を無事終えたラビア・ムルエの一団と、なんとかビザの問題をクリアしてポーランドから到着したばかりのスレイマン・アルバッサームの一団、それにフェスティバルのディレクターやスタッフを交えて宴会が始まる。懐かしい顔が揃った! そう、8ヶ月前にわれわれの招きで東京に集合した面々だ。あの怒涛の東京から8ヶ月―、2人の作家が東京を経由して世界中で活躍し、こうやってソウルで再会できたことは、その一端を担った私にとっても実に感慨深い事件であったことはいうまでもない。そして例のごとく、皆でクラブへ踊りに。 ソウル最後の夜は、まるで8ヶ月前の東京を再現している夢のような瞬間となった。