ローリー・アンダーソンに酔う

ローリー・アンダーソン「時間の記憶」展@ICCインターコミュニケーション・センター。
展示を見始めて、既に見たことがある企画であることに気がついた。2002年、MACことリヨン現代美術館(Musee d'art Contempraoin de Lyon)で見た企画展だった。MACディレクター、ティエリー・ラスパイユ氏による企画。内容充実の素晴らしい企画展だったので記憶に残っていたが、再び日本で、日本語の解説付きで見られて本当によかった。空間の使い方や作品の展示の仕方がだいぶ違っていたので、全く違う感覚で楽しめた。
ローリー・アンダーソンに酔う_b0028579_011165.jpg
ローリー・アンダーソンに酔う_b0028579_0111620.jpg

(↑ICCのHPより)78年のハンドフォン・テーブル、85年ドラムダンス、96年つむじ風・・・などなど。理屈抜きでとても好きな作品が再度体験できて、ローリーファンの一人として相当至福のひと時を過ごした。今新しいと言われかねないことが、すべて彼女ら70年代のアーティストの手で、極めてシンプルなテクノロジーとともに行われていたことを、改めて再確認。
10月2日まで。これは見逃してはいけない展覧会のひとつです。

その後、シンポジウム「越境するダンス」@新国立劇場。あの「情報の歴史」の松岡正剛氏がホスト役を務め、日本の舞台芸術の先駆者を迎えるトーク。山海塾の天児牛大、ダンサー木佐貫邦子、パーカッショニスト高田みどり、振付家・勅使川原三郎、デザイナー毛利臣男、能楽師・梅若六郎、という蝶豪華キャスト、しかも3時間30分で1000円という、近代稀に見るお得な企画。
正直この手のシンポジウムってつまらないことが多いのだが、予想以上にアーティストたちが熱弁をふるい、普通のポストトークではあり得ないようなディープかつ抽象的な話が盛り上がった。松岡正剛あっぱれな企画でした。
by smacks | 2005-09-19 23:31 | ■音楽・音響系