ものをつくる人々のはざ間で

パレスチナに電話をする。
舞台美術の制作に関し、ここ数日間の話し合いと決断が新作のすべてを左右するだろうという、おおきな転換点を迎えている。月曜日には椿さんと小林さん(舞台監督)との3者会談、本日は音響・照明・字幕も勢ぞろいのテクニカル・ミーティングを経て、いろんなことが具体的にテーブル上にのった。その結果を踏まえて、舞台美術として制作する「壁は硬質ダンボールでいこう」という提案を、ジョージ・イブラヒムにする。彼らにとってダンボールはチープ素材の筆頭で、耐久性に心配があるからアルミの枠組みを組んでそれに布をはれ、というオーダーだったが、布では湿気でしわがよったり、船便での輸送時に耐久性が心配。日本の硬質ダンボールはいかに丈夫か、建築家・坂茂の例などをひきながら説得。どうやら納得した模様。

電話の向こうのジョージ・イブラヒムは、ちょうどリハーサルの合間の対応だったせいか、ものを創っているときの特殊な興奮状態にいるように感じた。よく言えば集中してずんずんと進む勢いがある。悪く言えば、人の話を一切聞かない・・・! なんだかんだ30分も電話をきることができなかった(ああ、電話代すみませんっ・・・) いずれにしても遠隔操作でものを創ることのもどかしさが、双方に募ってきたのも事実だ。まだまだ課題山積。。。むむむ。
by smacks | 2005-01-27 23:33 | ■TIF05-パレスチナ