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日々の仕事のこと、観劇・鑑賞記録、出張報告など、国内外の舞台芸術を中心としたアートおよびアートマネジメント全般がテーマです。
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カテゴリ:■美術系( 21 )

GW美術館めぐり

GW中に行った美術展に関する防備録メモ。

■横須賀美術館 オープニング展
http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/museum/index.html
実は秘かにこのGW中にオープンした、横須賀市の美術館。JRの横須賀駅から船に乗って、猿島を経由して観音崎へ。その、フェリーと呼ぶには小さすぎる船は、激しく揺れて漁師気分を堪能できる。
必要条件はすべて満たしながら、十分条件というか独自の体温のようなものがまだ伝わらない建築およびコレクション。企画展<生きる>展は、小規模ながら現代の作家のそれぞれ異質な作品を当たり障りなく紹介。ヤノベケンジの「ジャイアントとらやん」はでっかかった。

■横浜美術館 「水の情景-モネ、体感から現代まで」展
http://www.yaf.or.jp/yma/梶井照陰、高嶺格、さらに今回圧巻だったのは石井尚志のレジデンス制作による超力作。まさに力技である。心奪われる。モネやターナーと現代の日本作家たちを並べる展覧会としての志にも好感を覚える。いろんな発見のある充実した企画展なので、7月1日までにぜひ行ってみてください。

■東京オペラシティ・アートギャラリー
第10回ヴェネティアビエンナーレ建築展帰国展「藤森 建築と路上観察」
http://www.operacity.jp/ag/
最近のオペラシティは本当にタイムリーで意義深い建築展が多くてすごい。ぱっとみ茶目っ気たっぷりなディテール<シアゲ>にこそ、深い思想性が隠されている。いわゆるゼネコン、建築業界の経営論理からは離れたところで試されて続けてきた実験の数々。

■メゾンエルメス 「メゾン四畳半 藤森照信」展 
同じく藤森照信氏のプロジェクト。4畳半の家、3パターン。ボッチチェルリのビーナスをイミテーションした貝殻のインスタレーションの中で、写真撮影も出来ます。

■国立新美術館
http://www.nact.jp/さすがにモネの大回顧展をここで見る気にはならず・・・
リヨンの3つ星レストラン、ポール・ボキューズ経営のカジュアル・フレンチレストランもどうも駒込フレンチに比べるとコストパフォーマンス的に入る気になれず・・・
図書室だけは、静かに落ち着いていて、極最近の展覧会のカタログや海外の雑誌がたくさん入っていてよい。
ネオ・バブリーな匂いが充満する六本木ミッドタウン。・・・・当たり前のことだが、そこではアートは第一にファッションであり、消費の対象物としてある。・・・元プジョー一家の邸宅(CICV)とか、元蒸気船とか(Batofar)、元中学校(にしすがも創造舎)とか、元結婚式場(急な坂スタジオ)とか、”お古”にしか務めてことがない筆者には、ミッドタウン的な豪奢なハードに対する正しい素直な向き合いかたがよく分からない。単にうらやましいだけなのかも知れないけど。アート界も格差社会化しているのかな。。。(昔からか)
by smacks | 2007-05-08 23:18 | ■美術系

【記録】面白かった展覧会

単なる記録・防備録。

面白かった展覧会:

ビル・ヴィオラ「はつゆめ」展@森美術館

伊藤豊雄「建築/新しいリアル」展@オペラシティギャラリー

畠山直哉展@神奈川県立近代美術館
by smacks | 2007-01-09 03:25 | ■美術系

9月2日:大地の芸術祭 レポート8(写真編) 中里/津南エリア

中里エリア→津南エリア

内海昭子「たくさんの失われし窓のために」
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そして風景。
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以上。1泊2日ながら、全エリアをまわり、作品の6~7割は見ることができたのではないだろうか。今度はゆっくり来よう。
by smacks | 2006-09-05 00:36 | ■美術系

9月2日:大地の芸術祭 レポート7(写真編) ボルタンスキー

松之山エリアに戻る。

クリスチャン・ボルタンスキー&ジャン・カルマン「最後の教室」
廃校が、「不在」の美術館となる。

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by smacks | 2006-09-05 00:29 | ■美術系

9月2日:大地の芸術祭 レポート6(写真編) 松之山/松代エリア

引き続き松之山エリアと松代エリアを行ったりきたり。

杉浦康益「風のスクリーン」 マッドに壮大。
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日本大学芸術学部彫刻学部有志「脱皮する家」
床、壁はもちろん、天井の梁にさえも彫りが。。執念の空き家プロジェクト。
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丸山純子「無音花畑」
廃校になった小学校に、一面の花。素材はスーパーのビニールなり。
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大成哲雄「棚田弁当」 森の学校キョロロで食べたランチも作品。
アーティスト本人がレストランの店長のように働いていた。
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by smacks | 2006-09-05 00:11 | ■美術系

9月2日:大地の芸術祭 レポート5(写真編) 夢の家

■松之山エリア 
宿泊した松之山温泉の近く。温泉地としてもかなり最高。

マリーナ・アブラモヴィッチ「夢の家」
このパジャマが干してあるのにはかなり笑えた。
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by smacks | 2006-09-02 02:38 | ■美術系

9月1日:大地の芸術祭 レポート4(写真編) 十日町エリア2

再び十日町エリア。

ドミニク・ペロー「バタフライ・パビリオン」
能舞台。あるいは東屋。震災で崩れ落ちた崖の復活。
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この後、デジカメのバッテリーが切れてしまう。
2006年に制作された作品、心に深く残る作品はこの後に多かったので、同行していた知人たちから写真を集めて後日掲載したい。(松代エリア→松之山温泉)
by smacks | 2006-09-01 23:59 | ■美術系

9月1日:大地の芸術祭 レポート3(写真編) 川西エリア

■川西エリア:ナカゴグリーンパーク
このへんは2000年に制作された作品が多くそのまま残っていて、風景にもしっくりと。

足立寛美「パッセージ」
バス停の椅子には、地元の高校生とのワークショップで生まれた言葉が刻まれている。
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ジェームス・タレル「光の館」
ちゃんと屋根もしまる。宿泊予約は町役場へ。
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母袋俊也「絵画のための見晴らし小屋」
切り取られた越後妻有の風景。
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by smacks | 2006-09-01 23:08 | ■美術系

9月1日:大地の芸術祭 レポート2(写真編)十日町エリア

時間軸に沿って。

■十日町エリア:越後妻有交流館「キナーレ」

木沢和子「じょんのび織プロジェクト」
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ジョアナ・ヴァスコンンセロス「ボトルの中のメッセージ」
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久保美沙登「Crosse Clothe KT」(こへびTシャツ)
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by smacks | 2006-09-01 02:08 | ■美術系

9月1日:大地の芸術祭 レポート1(文章編)

越後妻有アートトリエンナーレ2006 大地の芸術祭 に行ってきました。

メセナ協議会が主催する「フィールド視察」の一環で、1泊2日の強行スケジュールに参加。
この濃密な2日間で、あまりにたくさんの感動があり、発見があり、それをだらだらと羅列していると非常に分かりにくい文章になってしまうと思うので、時間軸に沿りつつも、ポイントをまとめつつ、しかも基本的には自分用の防備録メモなので適当に読み流してください。


■感動その1:メセナ協議会の「フィールド視察」

まずメセナ協議会による、この「フィールド視察」というツアーの素晴らしさ。参加者は20名強のメセナ協議会会員の参加者+スタッフ3名。現地では貸切バスが手配され、広大な展示エリアを、きわめて効率的に見て回ることができる。のみならず、食事つき。越後妻有ならではの郷土料理(へぎそば)やアーティスト考案の食事までがしっかりと手配されている。
宿泊先は松之山温泉の素敵な旅館。修学旅行さながらの、和気藹々モード。当然夜は宴会→露天風呂。極楽のひととき。
忙しい社会人向けというコンセプトによる1泊2日という日程も、なかなかまとまった時間のとれない人には確かに助かる。越後妻有を全部見尽くすにはもちろん足らないけれども、効率的に要所を回れるように、細心の配慮がなされていて、スタッフの皆さんの手際の良さ、心遣いに脱帽。自分も似たような仕事を、とくに外人対象にすることがあるのだけれど、自分の仕事がいかに細かい配慮に欠いているかを反省もした。メセナ協議会の、筆者と同世代の3名のスタッフの皆さんに、まずは深い深い感謝を。


■感動その2:北川フラム氏

1日目のツアーのほとんどの時間、総合ディレクターである北川氏本人が同行してくださった。最初に全体の説明あり、昼食も(あとおやつの豆乳アイスクリームも)一緒に頂き、さらに多くの作品の前に、自ら足を運んで解説してくださった。
個人的に彼の仕事と言説に非常に興味があったので、ご本人の存在自体に、勝手に感激。

彼の言葉で印象的な発言をいくつか書き出しておこう。

1)「作品はすべて自分ひとりで選ぶ」
今回のトリエンナーレでは、3000~4000もの公募プロポーザルがあったという。その中から数百をプレセレクトし、その数百名ものアーティスト全員に会い、そこからさらに選考を行うという作業を、北川氏は一人で3ヶ月かけて行ったという。「作品が平均化することを何よりも恐れる」という氏の執念。

2)「都市の美術は終わった」
やや挑発的な命題だが、氏の言葉をかりると、「20世紀の美術は都市の芸術であり、時代が病むにしたがって、美術はその時代の病理を語り始めた。しかし美術は本来、人間と自然、人間と社会の関係性を直感的に語るものであり、今、活力を失った都市に対し、地方、農村に、21世紀の美術の可能性があるのではないか」。

3)予算規模:8億円
その内訳は、
・市町村 2億
・新潟県 8000万
・協賛・助成 2.5億
・入場料収入ほか 4億
これだけの規模のイベント、しかも3年がかりで8億というのはむしろ少ないと思うが、それだけの金額を、今の日本で、インディペンデントのイニシアティヴが集められるのだ、という可能性に驚く。さらに常設の建築物、作品、組織、など多くのものが現場には残されていくので、実際にはもっと多くの予算が必要となるだろう。足りない分は今でも必死に集めているそうだが、8億でここまでできるのかと、正直、今でも信じがたい。ちなみに仏・ナント市が計画中の「河口プロジェクト」の予算は10億円で10作品+α。
あと、興味深いネーミング・ライツのシステム。建物や作品のメンテナンスを含むサポートを企業が行う新しい形のメセナ。
・福武氏(ベネッセ)→ボルタンスキー
・大林組→草間やよい
・サントリー:能舞台


■感動その3:里山の美しさ、非効率なことのリアリティ

越後妻有に行った誰もが口をそろえて言うことだけれど、これは口では伝えられないほどに感動した。しかし、きっとトリエンナーレがなかったら、多くの人はこの言葉を発することはないだろうし、この里山の美しさの基礎となっている「棚田」という言葉さえ、一生発さないまま終わってしまうかも知れない。
作品と作品の間の、長い移動。山道を登ったり、降りたり。肉体の疲労感を伴う芸術体験。そのことで得られる圧倒的なリアリティ。「だから何?」で終わらない芸術体験。
by smacks | 2006-09-01 01:34 | ■美術系


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