smacks dialy

日々の仕事のこと、観劇・鑑賞記録、出張報告など、国内外の舞台芸術を中心としたアートおよびアートマネジメント全般がテーマです。
by smacks
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ

カテゴリ:■TIF05-パレスチナ( 46 )

姫路へラマラへ、新作前進中!

昨夜は朝の3時まで椿さん(in 有馬温泉)や今回の壁プロジェクト全般のデザインをお願いしている原田さん(in 金沢)メールのやりとりをしていた。
そして朝8時30分、週1回の鍵開け当番なのでいつもより早めに起床し、自宅のパソコンをのぞくと、すでに椿さんから朝一番のメールが届いていた。椿さんはいったいいつ眠っているのだろうか? 今回の新作「壁」の美術プランも、いよいよ大詰め。もともと1月の時点で舞台上に巨大な「壁」を出現させることでアイディアは固まっていたのだが、それを強化ダンボールにするか、アルミの骨組みにプラスチックボードを貼るか、またその壁に何をどう描くかで、アルカサバや発注業者とのやり取りが続いていた。先週ようやく強化ダンボールを姫路のメーカに発注したのだが、まだ未確定要素はたぶんにあり、心理的には全くすっきりしない状況が続いていた。
そうこうしているうちに、(我ながらひどい)殺人的なスケジュールで翻訳をお願いしていた石井さんから日本語テキストがあがってきた!のが昨晩のこと。それから私も椿さんも台本を読み、何度かメールのやり取りをしながら練り、数時間寝て、ウェブで朝日一番パレスチナのニュースを読み、よいアイディアが浮かんできた!

今日のこの快調リズムには、もちろん仕掛けがある。実は今日は、パレスチナ訪問時にお会いした朝日新聞エルサレム支局の堀内隆さんが、ラマラのアルカサバ・シアターへの取材に行って下さる日なのだ。新作の稽古を取材、さらにジョージ・イブラヒムへのインタビューに超ご多忙な時間(記者たったお一人でエルサレムやガザからの情勢を毎日日本の朝刊に届けているのだから、さぞお忙しいことだろう)を割いて下さるということで、我々もこの日に向けて、翻訳や美術プランを急ピッチで進めたのだった。

パレスチナ時間11:00AM。堀内さんがアルカサバの門をくぐるころ、日本時間は17:00PM。椿さんから一通のメールがはいった。「今さっきメール添付でデータ送ったあと、、、なんと姫路まで高速ぶっ飛ばして壁紙と進捗状況を見てきました。バッチリ!!出来まっせ===」という痛快メール。フットワーク軽~ で、添付されていた写真がこちら。姫路にあるメーカーさんの工場。
b0028579_250107.jpg

遠隔操作による創作活動でなかなか見えなかった着地点が、一気に射程圏内に入ってきた手ごたえあり!!の一日でした。
by smacks | 2005-02-17 23:50 | ■TIF05-パレスチナ

『ルート181 パレスチナ~イスラエルの旅の断章』 

昨日に引き続き国際交流基金フォーラムにて開催中の「アラブ映画祭2005」プレイベントへ。会場は満員御礼状態で、350席はびっちりと埋まっていた。

『ルート181 パレスチナ~イスラエルの旅の断章』 
「南部」「中部」「北部」。全270分(4時間半)にも及ぶ脅威の超長編ドキュメンタリー。日本初上映。

47年に国連によるパレスチナ分割議決案[UN Rsolution 181]によってひかれた境界線「ルート181」を北上しながら、そこに住むイスラエル人、パレスチナ人にカメラを向けた超長編ドキュメンタリーなのだが、これが、とにかく、すごかった。

イスラエル人とは誰か? ユダヤ人とは誰か?
イスラエル建国以来60年の歴史とは何か。人々の記憶はどう保存・継承されているのか。
そして、そこにとどまり続けたパレスチナ人の生活とはどのようなものか。

知りたかったこと、特にパレスチナ訪問後にさらに深まった疑問に対するヒントが次々と出てきた。

ラマラを制圧するタンク(戦車)の上でカフカやレヴィナスについて文学談義を展開する若いイスラエル兵、母親のホロコーストを生き延びた体験を追憶しここ(イスラエル)に生きることの意味を再確認する男性、食べるためと壁建設に従事するアラブ系イスラエル人、などなど、50人は出てきただろうか。驚くべきは、インタビューを受けるイスラエル人の多様性。彼らのルーツはロシア、東ヨーロッパ、モロッコ、チュニジア、イエメン、エチオピア、アメリカ、などなど。それだけ多様な文化と過去を彼らだが、型で抜いたように自分が「ここに生きる」ことの正当性を主張し、家や財産を残して退去を余儀なくされたパレスチナ人たちに同情は示すものの、その事実と正面から向き合おうとはしない。
最後のシーンで、かつてチュニジアから移住してきたユダヤ人のおばあさんが、レバノンとの戦闘で失った息子を偲びながら「ここ(イスラエル)には生きる喜びがない」「シャロンもアラファトもいらない」と語っていたが、それこそ普通の人間の本音なのではないか。が、映画の大部分のインタビューではそんな素朴な見解は極稀で、人々はもっと自分の「ここに生きる」ことの正当性を声高に主張していた。そうしなければ、人類の歴史から一人残らず抹殺されようとしていた人々なのだ。

最後、撮影クルーの車はレバノンとの国境にたどり着き、映画は終わった。

こんなドキュメンタリーを本邦初公開してくれた(しかも全編で破格の1500円!)国際交流基金に、大感謝! 超充実の270分でした。この作品は4月のアラブ映画祭にも公開される予定なので、今回見逃した方は、ぜひぜひお運び下さい。
by smacks | 2005-02-13 23:55 | ■TIF05-パレスチナ

かなしき入国管理局 その2

10日前に申請したパレスチナ用の「在留資格認定書」の受け取り、およびチュニジアの申請に入国管理局へ。
品川駅からのバス、満員の乗客のほとんどは外国人。そして、料金の支払いにてまどう彼らに対して荒々しく対応する(あるいは無視する)運転手・・・。毎日同じルートで外国人を運びすぎた結果プチ右翼になっているのか、ガイジン嫌いオーラが出まくっていたぞ。

先日、弁護士の土井香苗さんから聞いた話。入管の建物の上層部は、「強制収容所」になっているそうだ。土井さんは日本での在留が認められずこの施設に収容された外国人(その多くは難民申請をしている)のために、炊き出し&差し入れをするイベントを企画中とのこと。

パレスチナの在留資格認定書、無事10名分交付された。これでめでたく第二の難関突破!次はこれを早急にパレスチナへ郵送し、来日するメンバーがテルアビブの日本大使館にパスポートを持参して、そのパスポートにVISAが貼られる瞬間まで、まだまだ気は抜けない。
b0028579_1432819.jpg

これがいわくつきの「在留資格認定書」。パレスチナのパスポートで申請すると「無国籍(パレスチナ暫定自治政府)」と表記されます。無国籍って、レストランじゃないんだからさ・・・

夜、一人悶々としながらネットをさまよって見つけたページ。
http://www.waw.ne.jp/badgirl/retsu010101.html
重信房子を語る、中尊寺ゆつこ。80年代バブルを象徴する漫画家が、70年代赤軍の最高幹部として君臨した「国際テロリスト」を描く。今、重信房子は獄中で、中尊寺ゆつこは数日前大腸がんで亡くなった。時代の表現者たちに、合掌。
by smacks | 2005-02-04 23:43 | ■TIF05-パレスチナ

ものをつくる人々のはざ間で

パレスチナに電話をする。
舞台美術の制作に関し、ここ数日間の話し合いと決断が新作のすべてを左右するだろうという、おおきな転換点を迎えている。月曜日には椿さんと小林さん(舞台監督)との3者会談、本日は音響・照明・字幕も勢ぞろいのテクニカル・ミーティングを経て、いろんなことが具体的にテーブル上にのった。その結果を踏まえて、舞台美術として制作する「壁は硬質ダンボールでいこう」という提案を、ジョージ・イブラヒムにする。彼らにとってダンボールはチープ素材の筆頭で、耐久性に心配があるからアルミの枠組みを組んでそれに布をはれ、というオーダーだったが、布では湿気でしわがよったり、船便での輸送時に耐久性が心配。日本の硬質ダンボールはいかに丈夫か、建築家・坂茂の例などをひきながら説得。どうやら納得した模様。

電話の向こうのジョージ・イブラヒムは、ちょうどリハーサルの合間の対応だったせいか、ものを創っているときの特殊な興奮状態にいるように感じた。よく言えば集中してずんずんと進む勢いがある。悪く言えば、人の話を一切聞かない・・・! なんだかんだ30分も電話をきることができなかった(ああ、電話代すみませんっ・・・) いずれにしても遠隔操作でものを創ることのもどかしさが、双方に募ってきたのも事実だ。まだまだ課題山積。。。むむむ。
by smacks | 2005-01-27 23:33 | ■TIF05-パレスチナ

かなしき入国管理局

パレスチナの劇団のビザ申請へ、ひとり入国管理局へ。

なぜこんな場所にあるのか? ここへ来た人は誰もがそう思うことだろう。品川からバスにのって15分、東京湾の倉庫や工場が並ぶ一角に、入管はある。

ほぼ1年ぶりに来て、あの独特の雰囲気にさっそく飲まれてしまった。基本的に外国人受け入れに消極的な日本で、それでも何とか生活しようとしている外国人の人たちの目に見えぬ焦りや疲労や苛立ちが、痛いほど伝わってくる。こんなところまで何度も通わされる彼らにとっては、往復のバス代+電車代だって馬鹿にならない。

我々が申請するのは、いわゆる「興行ビザ」。単なる文化・芸術交流ではなく、それによってギャラが発生する興行者=エンターテイナーという定義だ。興行ビザの申請は週2回(火曜・金曜)のみ、時間帯も9時~11時、13時~15時と短い。その時間帯に押し寄せるのは、我々のような由緒正しき(?)文化団体だけではない。フィリピンやタイからうら若き女性たちを「ダンサー」と呼んで連れて来る業者さんたちも、たくさんお見えです。。
そんな業者のおじさんたち、顔や風貌はいかにも怖いが、実は結構親切。申請用紙が変わってパニくっている筆者に、新しい書き方をあれこれと教えてくれる。もしや同業者と思われてる?? 「イスラエルから呼ぶの? 何、エアロビ? 女の子いるの?」と聞かれました。。ははっ 

とりあえず慌てて作成しなおした新しい申請書類も受理されて、一安心。あとは10日後、無事に許可書が発給されるのを待つ・・・だけどパレスチナ政府発給のパスポートで申請した2人分は、「無国籍」扱いなんだよなあ。。。ますます切ない入管の日々は続く。
by smacks | 2005-01-25 23:59 | ■TIF05-パレスチナ

アラブのイケメン(?) 

パレスチナからようやくビザ申請に必要な写真やパスポートのコピーが届いた。とりあえずホッ。なにしろこれがないと何も始まらない。
が、もちろんこれから入国管理局への申請や現地大使館でのビザ受け取りなど、越えねばならない山は多い。ああ、先は長い。。。何しろパスポートだけで3種類もあるし~(ヨルダン・パスポート、パレスチナ・パスポート、イスラエル政府発給の通行許可書)、しかもどのパスポートも英語表記がいいかげんで、よく読めなかったりする。。。ここ2年ほどパレスチナ人をいかに海外に出国させるか、そして再入国させるか、研究に研究を重ねてなお、不安は払拭されない。

で、送られてきた一枚の傑作写真

b0028579_2413416.jpg
←イマッド君は今回来日する役者さんの一人なのだが、この配色、まるでパレスチナの国旗のような・・・もしや狙った?? ともかくアラブのイケメンくん(そりゃ役者ですから)に会えるのが楽しみ!

日に日に現実味を帯びてきたフェスティバル、明後日(20日)はいよいよ記者発表。にしすがも創造舎のCamo-Cafeでゆるゆると行われる予定です。
by smacks | 2005-01-18 02:32 | ■TIF05-パレスチナ

パレスチナ on the ART IT !

本日発売のART IT.最新号の巻頭4ページ、なんと椿昇さん撮影のパレスチナ写真がどど~んと載ってます。加えて麻生ちまきさんによる『壁-占領下の物語II』の紹介記事も ! これを機に普段は演劇に足を運ばない美術系の皆さんにも、今回の新作はぜひ観に来て頂きたいです。期待大。


b0028579_392619.jpg


メディアアートの特集とはおおよそ関係のないパレスチナについて、でも大事だからと果敢に扱って下さった小崎さんはじめART IT編集部の皆さんに感謝! 

この内容量、ビジュアルで破格の1300円。 ぜひお求め下さい。パレスチナの風景と、日本のメディアアートのシュールな組合せ。永久保存ものです。
by smacks | 2005-01-17 23:20 | ■TIF05-パレスチナ

3巨匠によるテポドン・トーク、炸裂!

b0028579_19484256.jpg
筆者に中東を開眼(洗脳?)して下さった恩師中堂幸政先生(左)、パレスチナまでご一緒させて頂いたアーティスト椿昇さん(中央)、そしてイスラエル大使館文化担当官の内田さん(右)。筆者が心より崇拝する3名の巨匠が集った本日の宴会は、そのままテープおこしして出版したら一大革命本!? いやいや、そのまま出版したらモ○ドが飛んでくる!? ・・とにかくやばすぎるほど強烈なトークとなった。椿さん×中堂さんは、ほぼ同時代の京都で青春時代を過ごした二人だが、ちゃんと会うのは今日がはじめて。毛沢東語録を愛読し人民服を着ていた椿少年が中学校のころ、中堂少年はクリスチャン系の高校で神父を目指していたはずが赤ヘルメット被って棒を振っていたという。「オルぐ」時代の武勇伝から日本のテクノロジーが中東問題を3日で解決できる理由まで、「水銀から読む仰天世界史」から被差別部落の隠された構造まで・・・不謹慎かつ荒唐無稽だがあまりにも正しい話がテポドンのように飛び交い・・・やばすぎ、おもろすぎ! 後半から加わったの内田さんのエアフォース系美女オーラ(注1)も相乗効果となり、もうとどまることを知らないディ~プなトークは5時間ノンストップで炸裂した・・・(酔) いつかこのトークを再現&出版したいと思います。
(注1)その国では、美男・美女でなければエアフォース(空軍)には入れない。
by smacks | 2005-01-12 23:12 | ■TIF05-パレスチナ

ノアの箱舟、現代の受難

年末年始にかけてあまりに暇だったせいもあり、岩波文庫版の旧約聖書「創世記」「出エジプト記」「ヨブ記」を読み進めている。「ノアの箱舟」は、今回のスマトラ地震による大津波災害を連想させる。かつてレクチャーの中で中堂先生は、このエピソードを「地球の気候変化によって氷河が溶け出し未曾有の大洪水が発生したことの記述ではないか」と推察していらっしゃったが、聖書の中に出てくる様々な超常現象も、現実には人間の知覚や想像力をはるかに上回る自然の力によるものだったのだろう。それらを後から都合よく物語化するために、「神」を登場させ、「契約」という概念を持ち出し、ある特定の民が土地(あるいは社会)を支配する口実(あるいは構造)として利用した・・・そのへんの構造をばっさりと切ってくださる中堂先生のお話は、仏教/ユダヤ教/キリスト教/イスラム教/その他ゾロアスター教から各種密教まで横断しつつ錬金術と水銀鉱脈確保をめぐる壮大な陰謀へたどり着く・・・とまあむちゃむちゃ面白いので、ぜひ一度Camo-Cafeでご高話頂きたいものだ。

話はそれたが、スマトラ島沖地震によって引き起こされた未曾有の大災害。世界中のメディアがその現実を伝えるのに手一杯になっている頃、あたかもその不在を狙ったかのように、イスラエルは議長選間近のパレスチナ・ガザ地区に侵攻した。年末から年始にかけて、未成年を含む多くのパレスチナ市民が殺されている。現在カナンの地では、ノアの箱舟よりもずっと政治的かつ人為的に引き起こされた受難が続いているのだ。 → Yahoo 中東情勢


 
by smacks | 2005-01-03 03:11 | ■TIF05-パレスチナ

イエス生誕の地、ベツレヘムの今

何度もしつこく繰り返すが、クリスマスとは縁のない筆者。さらに言えば、クリスマス・イヴなのにANJオフィスは残業者でいっぱい・・・ひゅる~

それはともかくとして、イエスが生まれたクリスマスといえばイエス・キリストの生誕日。イエス・キリストが生まれたのは、パレスチナのベツレヘム。そう、あのベツレヘムに在住の友人たちからクリスマスカードが届いた。彼らはアラブ人だが、おそらく聖書の時代からパレスチナの土地に代々生きてキリスト教を信仰してきた正真正銘のクリスチャンである。
10月6日のブログには長々と書いたが、現在パレスチナ西岸地区の中にあるベツレヘムは、周囲をイスラエルの入植地が取り囲み、市内へ入るには何度も検問所(チェックポイント)を通過しなければならない状態が続いている。

今夜、ベツレヘムでは世界の平和を祈る好例のミサが行われる予定だが、現実のベツレヘムは度重なる紛争とあまりにも不便な生活事情のため観光産業が死に絶え、キリスト教徒の流出が続いているという。(参照記事→Yahoo中東情勢
キリスト教徒に限らず、世界中の多くの人々がクリスマスを祝い楽しいひと時を過ごして今日、イエスが生まれた土地が置かれている現在の状況について知っている人は、いったいどれだけいるのだろうか?
b0028579_23481320.jpg

聖地ベツレヘムに行くならば、この検問所を通過しなければならないこと(運が悪いと我々のように通過できないこともあること)を、一人でも多くの人に知ってもらいたい。 
by smacks | 2004-12-24 23:46 | ■TIF05-パレスチナ


その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧