smacks dialy

日々の仕事のこと、観劇・鑑賞記録、出張報告など、国内外の舞台芸術を中心としたアートおよびアートマネジメント全般がテーマです。
by smacks
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ

2005年 01月 15日 ( 1 )

極私的チュニジア体験-その1.自動車学校のおっさん

今度のTIFでパレスチナの新作とともに制作を担当しているチュニジアの作品「ジュヌン-狂気」の話をすると、「っていうかチュニジアってどこ?」と返されることが多い。そりゃそうだよな・・・地中海とか、アラブ・イスラーム世界と接点のない人にとっては、チュニジアは国が存在していることさえ認知されていない危険性大だ。(サッカーではたまに日本チームと対戦するので知っている人もいるかも)
筆者にとってチュニジアとのはじめての接点は、フランス留学中に通っていた自動車学校(というよりは自動車の運転を教える個人経営の事務所)の教官のおっさん。筆記試験に無事合格し、いざ実技。おっさんが運転する車(ルノーのクリオだった)で郊外まで行き、そこで「じゃあ運転してみろ」と言われて、いきなり路上で運転させられたことは今でも忘れられない。しかも3レッスン後には高速道路を走っていた。ともあれハンドルを握りながら世間話がてらそれぞれのお国の話をするのは結構楽しかった。(大丈夫、人はひいてません。でも結局免許は取れなかった)
当時は自分自身があまりにフランスという多様性尊重の国に馴染んでいたため、おっさんが「バカンスは祖国(チュニジア)に帰るんだ、両親が待ってる」と言うまで、彼がチュニジア人であることには全く気がつかなかったし、意識もしていなかった。小柄で色がちょっと浅黒くて毛の濃いおっさんは、南仏にもブルターニュにもゴロゴロいるし。。チュニスか・・チュニジアかあ・・・クラブメッドが大量に流す楽園チュニジアのイメージと、旧宗主国であるフランスが大量に受け入れる難民・移民たちが形成する独特のアラブコミュニティ。その二つは私の頭の中で完全に乖離していた。またそこから深く考える機会もあまりなかった。どこまでも青く輝く地中海リゾートと、パリやリヨン郊外に広がるアラブコミュニティの貧困や少年犯罪。この全く接点のない2つのイメージを、まさか4年後現実として体験し、さらに5年後、ある芝居を通じて考えることになるとは、当時は予想だにしていなかったのだが・・・(続く)
b0028579_2184810.jpg

      ↑03年10月チュニス市内中心部で撮影。小パリ、チュニス。
by smacks | 2005-01-15 23:02 | ■TIF05-チュニジア


人気ジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧