smacks dialy

日々の仕事のこと、観劇・鑑賞記録、出張報告など、国内外の舞台芸術を中心としたアートおよびアートマネジメント全般がテーマです。
by smacks
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ナント見聞録 その1

5月20日
アンジェ―ナント間はローカル電車で30分。駅でボナンさんのアシスタントであるジルベルトさんがお迎えに来てくださる。彼女とは例のナント御一行来日騒動で毎日山のようなメールのやりとりをしていたので、実際に会えてお互い感無量。
本人は軽いバカンス気分でナントに遊びに来たつもりだったのだが、ボナンさんの策略か、到着するなり山のようなミーティングが待ち構えていた! 立て続けにナントをベースに活動する振付家3人に会ってプレゼンをきく。ナント市側が支援しているアーティストたちなのだ。
ちなみにミーティングはナント市文化局のオフィスで行われたのだが、このオフィスが、「オフィス」と呼ぶにはあまりにも素敵でした。市の心臓部にある大聖堂の敷地内にある中世の館を改装してオフィス使用しているのだ。↓地震のない国はいいなあ・・・
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それからCCNN(Centre Choregraphique National de Nante)へ。ここも教会を改装して劇場とリハーサル室、オフィスを備えたダンスセンターに生まれ変わっている場所。こんなところで踊れて幸せな人たちだ。ここのディレクションはClaude Brumachon とBenjamin Lamarche。筆者のために、わざわざ新旧3つの作品の抜粋をやってくれる。とにかく肉体系。まるでミケランジェロやロダンの彫刻が踊っているような、3次元のボリューム感にうっとり。と思いきや、次の新作はミケランジェロがテーマなのだそうだ。コンテンポラリーダンスのファッションに惑わされず、ひたすらゴーマイウェイなダンスを追及している彼らの仕事はとても美しい。美術館とかで公演したらとても良いだろう。
市の中心部に戻ると、そこは人の山!うへー、いったいどこからこんなに老若男女わいてきたの? 日本にたとえるなら、明治神宮の初詣(行ったことないけど)とか、運転が止まったときのJR新宿駅とか。。。そこへ!Petite Geante (小さな巨人ちゃん)が歩いてくる! 
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反対側からは巨大なエレファントが!あまりの迫力、あまりの精巧さ、あまりの異次元世界に、心臓がばくばくしてしまった! やばいです。これはほんとうに凄いです。
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これがナントの名物カンパニー、ロワイヤル・ド・リュックスの一大パフォーマンスなのだ。今年はジュール・ベルヌ死後100年ということで、ジュール・ベルヌの世界を本気で視覚化、というか現物化。「時空を超えてインドのサルタンが象にのってやってくる」というコンセプトで、ナント市とアミアン市が共同製作した新作である。それぞれの市が新作の制作に分担金として30万ユーロづつ(5000万円程度)を出し合い、さらに今後ロンドン、ビルバオ、アントワープ、カレーといった都市への巡回公演が決まっている。
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公演といっても、3日間、徹夜でパフォーマンスは続く。真夜中、象や巨人ちゃんは寝ているのでちゃんと寝息をたてたり、あくびをしたり。朝にむくむくおきだして街中を散歩すると、鼻から水を噴出したり! 市民たちには公演の日にちと象の寝場所くらいしか知らされていないのだが、人々は象の後をついてぞろぞろと町中を歩き回る。朝も、昼も、夜も、夜中も、人でいっぱい!
夜、ボナンさんや、スペインからのお客様(マドリッド市の職員や劇場の関係者)とともに、Lieu Unique へ夕食に。Lieu Unique、「唯一の場所」。かつてLU というビスケット工場を改装したアートセンターで、演劇、ダンス、パフォーマンス、音楽、美術といったプログラムを通年山ほど提供する一方、ブティックやレストラン、バーなども充実。市民、とくに若い世代やアーティストが集まる場所となった。2000年1月1日にオープンし、工場や倉庫を改装した文化施設(フランスではFriche Industrielle という)の先駆け的存在となった。
レストランの料理は、これが感動的に美味しかった。12ユーロ~22ユーロで、前菜、主菜、フロマージュ、デザートまで選べるのだが、筆者が注文した帆立貝と温野菜のカルパッチョ、マグレ・ド・カナールは、絶品!昼も夜も予約しないと入れないほどの人気レストランだそうだ。
それからまた街中まで戻り、今回のロワイヤル・ド・リュックスの新作にちなんで、世界的にも有名な現代美術作家Perrick Sourrin (実はナント出身、ナント在住ということで驚き!)が創作した映像作品のプロジェクションに赴く。教会の前に大スクリーンが設置され、そこで人々は映像に見入る。Perrick のビデオ作品特有の本人が演じる多様な登場人物たちとスパイシーなユーモアがきいていて、また別のビジョンを与えている。そこへ作家本人が登場し、ああ本当にこの作家はナント在住なんだなあと実感。何気なくアーティストがうじゃうじゃいる街なのだ。
真夜中すぎ、公園ですやすやと寝息をたてる巨大エレファントにおやすみを告げて皆で岐路につく途中、教会の前にこんなものを発見! ↓
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なんと空から落下してきたロケット弾!やりたい放題だぞ、ロワイヤル・ド・リュックス! 煙まで出てる~~と心奪われたそのとき!左足のうらに、ふにゃりと柔らかい弾力が・・・!!!!ぎょえ~とうとうやってしまった、、、イヌのう○こを思いっきり踏んでしまった!!!しかも巨大&できたてほやほやの。。。。うげええええ・・・悲劇。ここはフランスであることを不覚にも忘れていた。モーレツに落ち込んでいたら一緒にいたフランス人のプロデューサのおじさんが、「それは、幸運を運んで来るんだよ」とやさしく慰めてくれたが、そんなこと信じられるかい!はああ・・・・こればかりは体験したことがある人でなければ分るまい、このなんともいえない悔しさを...
by smacks | 2005-05-20 22:17 | ■仏・ナント市関連
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